果実は非常によく海水に浮かぶので、海に落ちれば海流に乗ってかなり遠方まで流され、砂浜に打ち上げられればそこで発芽することで分布を広げる。
日本にもしばしば漂着することで有名である。柳田國男は渥美半島の浜辺に漂着したココヤシの実に触発されて南海からの文化伝達を論じ、「海上の道」を書いた。島崎藤村作詞の童謡「椰子の実」は、これをテーマに作られたものである。
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日本本土では全く生育できない。沖縄県では、街路樹やホテルの庭園などに植栽されているものはよく成長し結実するが、果実は成熟までは至らないようである。南西諸島で自然に生育(自生)している例はなく、鹿児島県の徳之島では植栽としても全く存在しないという情報もある。一般市民居住地の国内で唯一自生しているのは、海洋性気候で温暖な小笠原諸島の父島と母島と思われるが、父島のものは入植後植栽したものの種子が浜辺で生育した可能性が高い。耐寒温度は12℃といわれ、自生北限はケッペンの気候区分で熱帯気候区と温帯気候区の境界とされる最寒月平均気温18℃のラインとほぼ一致する。1971?2000年の平均値から推測すると、そのラインは母島から南大東島の南を通り、多良間島から西表島を結ぶ線となっている。
その他 [編集]
各地で利用されるが、大きな果実が非常に高いところに生るので、それなりの苦労が必要になる。まず、果実を採りに行くのが大変な労働であり、木登りの技術は地元の人間にとって重要な能力となる。マレーシアやタイでは、ブタオザルを調教してこの役割をさせる地方もある。
他方、果実が自然に落下した場合は、人間などに当たれば大怪我をする。観光地では、熟した果実をあらかじめ落として回ることも重要な作業であるという。
なお、ヤシガニは木に登ってこの実を取ると誤解されていたことに由来する名前である。